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外国人の最低賃金とは?在留資格別のルールや企業が知るべき注意点をわかりやすく解説

  • 3 日前
  • 読了時間: 15分

外国人労働者を採用する際、「最低賃金は日本人と同じなのか」「在留資格によって給与設定は変わるのか」「技能実習生や特定技能外国人、留学生アルバイトにはどのようなルールがあるのか」と疑問を抱く企業も多いでしょう。外国人労働者にも、日本人と同様に最低賃金法が適用され、国籍を理由に低い賃金を設定することは認められていません。また、在留資格によっては日本人と同等以上の待遇が求められるケースもあります。


この記事では、外国人労働者に適用される最低賃金の種類や在留資格別の給与設定、企業が注意すべきポイント、最低賃金違反のリスクについてわかりやすく解説します。外国人雇用を適正に進めるための参考にしてみてください。



外国人にも最低賃金は適用される

外国人労働者にも、日本人と同様に最低賃金法が適用されます。ただし、最低賃金だけでなく、国籍を理由とした賃金設定の禁止や同一労働同一賃金との違いも理解しておくことが重要です。ここでは、外国人にも適用される最低賃金のルールについて解説します。


外国人労働者にも最低賃金法が適用される理由

外国人労働者であっても、日本国内の事業場で労働者として雇用されている場合は、日本人と同様に最低賃金法が適用されます。対象には、正社員だけでなく、パート・アルバイト・契約社員・派遣社員のほか、技能実習生や特定技能外国人、留学生のアルバイトも含まれます。最低賃金は国籍ではなく、日本国内で労働者として働いているかどうかを基準に適用されるため、外国籍であることを理由に対象外とはなりません。


地域別最低賃金は都道府県内で働くすべての労働者に適用され、特定の産業では特定最低賃金が適用される場合もあります。企業には、在留資格にかかわらず、外国人労働者へ適用される最低賃金以上の賃金を支払う義務があります。外国人であることを理由に最低賃金を下回る給与を設定することは認められておらず、適切な労務管理が欠かせません。


国籍を理由に最低賃金未満へ設定することは禁止されている

企業は、外国人であることを理由に、賃金や労働時間などの労働条件について差別的に取り扱うことはできません。また、最低賃金を下回る労働契約は、その下回る部分が無効となり、最低賃金額と同じ定めをしたものとみなされます。「外国人だから」「技能実習生だから」「日本語が十分ではないから」といった理由で最低賃金未満に設定することは認められません。


外国人労働者の賃金は、地域別最低賃金や特定最低賃金を満たすだけでなく、在留資格ごとの報酬要件にも注意が必要です。例えば、特定技能では、日本人が同等の業務に従事する場合の報酬額と同等以上であることが求められます。最低賃金を下回れば罰則の対象となり、日本人同等以上という在留資格上の要件を満たさなければ、在留資格に関する申請や受け入れに影響する可能性があります。採用時は国籍ではなく、業務内容と各制度の基準に沿って賃金を設定しましょう。


同一労働同一賃金との違い

最低賃金と同一労働同一賃金は、どちらも労働者を保護する制度ですが、目的や判断基準は異なります。最低賃金は、国籍や雇用形態を問わず、すべての労働者に適用される賃金の最低基準です。一方、同一労働同一賃金は、正社員とパート・有期雇用・派遣労働者などの間で、不合理な待遇差を設けないことを目的としています。

項目

最低賃金

同一労働同一賃金

目的

労働者の最低限の賃金を保障する

不合理な待遇差をなくす

対象

日本国内で働くすべての労働者

主に正社員と非正規雇用労働者などの待遇を比較する制度

判断基準

地域別最低賃金・特定最低賃金以上か

業務内容・責任・配置変更などに応じた待遇か

外国人労働者との関係

国籍に関係なく適用される

外国人にも適用されるが、比較の中心は雇用形態間の待遇差

企業が確認すべき点

最低賃金以上の給与になっているか

業務内容に見合った公平な待遇になっているか


外国人労働者にも、雇用形態に応じて同一労働同一賃金のルールが適用されます。ただし、この制度が直接比較するのは外国人と日本人という国籍の違いではなく、同一企業・団体の正社員とパート・有期雇用労働者、または派遣先の通常の労働者と派遣労働者などの待遇です。国籍を理由とする賃金などの差別的取扱いは、同一労働同一賃金とは別に労働基準法第3条で禁止されているため、企業は最低賃金の遵守とあわせて、公平な待遇になっているかも確認しましょう。



外国人労働者に適用される最低賃金の種類


外国人労働者に適用される最低賃金には、すべての労働者が対象となる「地域別最低賃金」と、特定の産業に適用される「特定(産業別)最低賃金」があります。適用される基準を正しく理解することは、適正な賃金設定や法令遵守につながります。ここでは、それぞれの最低賃金の違いや適用判断の方法について解説します。


地域別最低賃金とは

地域別最低賃金とは、都道府県ごとに定められている最低賃金であり、その地域で働くすべての労働者に適用される制度です。外国人労働者も日本人と同様に対象となり、正社員をはじめ、パート・アルバイト・契約社員・派遣社員、技能実習生、特定技能外国人、留学生のアルバイトまで、雇用形態や在留資格にかかわらず適用対象となります。


最低賃金額は都道府県ごとに異なり、地域の賃金水準や物価などを踏まえて毎年見直されます。企業は、原則として労働者が実際に働く事業場の所在地に適用される地域別最低賃金以上を支払う必要があります。なお、派遣労働者には派遣元の所在地ではなく、派遣先の事業場に適用される最低賃金が適用されます。外国人を採用する際も、就業場所と雇用形態を確認し、最新の最低賃金額に基づいて給与を設定することが重要です。


特定(産業別)最低賃金とは

特定(産業別)最低賃金とは、特定の産業で働く基幹的な労働者を対象に定められる最低賃金です。地域別最低賃金より高い水準が必要と判断された産業について、関係労使の申出と最低賃金審議会の審議を経て設定されます。


対象となる産業や適用条件は都道府県ごとに異なり、鉄鋼業や電気機械器具製造業などで設定されている例があります。一方、18歳未満や65歳以上の労働者、雇入れ直後で技能習得中の人、軽易な業務に従事する人などは対象外となる場合があります。外国人労働者であっても、対象産業・職種で働き、適用条件を満たしている場合は、日本人と同様に特定最低賃金が適用されます。


どちらが適用されるか判断する方法

外国人労働者に適用される最低賃金は、原則として「実際に働く事業場の所在地」と「従事する産業」を基準に判断します。まずは勤務先が所在する都道府県の地域別最低賃金を確認し、そのうえで特定最低賃金の対象産業に該当するかを確認しましょう。派遣労働者には、派遣元ではなく派遣先の事業場に適用される地域別最低賃金・特定最低賃金が適用されます。


特定最低賃金の対象産業であっても、適用対象外となる労働者には地域別最低賃金が適用されます。また、地域別最低賃金と特定最低賃金の両方が適用される場合は、高い方の最低賃金額を支払わなければなりません。基準を下回ると最低賃金法または労働基準法に違反する可能性があるため、外国人を採用する際は、都道府県労働局が公表する最新の最低賃金額や対象産業を必ず確認することが重要です。



在留資格別の最低賃金・給与設定の考え方


在留資格によって就労条件や制度上の要件は異なりますが、最低賃金法の適用や適切な給与設定はすべての外国人労働者に共通して重要です。ここでは、在留資格ごとの最低賃金や給与設定で押さえるべきポイントについて解説します。


特定技能外国人の場合

特定技能外国人の給与は、適用される最低賃金以上であることに加え、受け入れに関する基準として、日本人が同等の業務に従事する場合の報酬額と同等以上であることが求められます。同じ業務内容、責任、経験を持つ日本人従業員より、外国人であることを理由に低い報酬を設定することは認められません。給与を決める際は、基本給だけでなく、各種手当や賞与を含む報酬の取扱いも合理的に説明できるようにしましょう。


また、地域別最低賃金や、対象業種では特定最低賃金を下回らないよう確認する必要があります。外国人であることを理由に住宅費や支援費用を一方的に給与から差し引くことは認められておらず、控除を行う場合は法令や労使協定に基づいた適正な手続きが欠かせません。採用時には、雇用契約書の内容と実際の支給額に相違がないか確認し、適切な給与体系を整備しましょう。


技能実習生(育成就労移行前)の場合

技能実習生にも最低賃金法が適用され、地域別最低賃金と、該当する場合は特定最低賃金のうち適用される額以上を支払わなければなりません。さらに、技能実習計画の認定基準では、技能実習生の報酬額が日本人が同じ業務に従事する場合の報酬額と同等以上であることが求められます。同程度の技能や経験を持つ日本人労働者と職務内容や責任を比較し、報酬水準を説明できるようにする必要があります。


また、技能実習制度では、技能実習計画に基づいて技能を修得することを目的としていますが、労働者として働く以上は労働基準法や最低賃金法などの労働関係法令が適用されます。時間外・休日・深夜労働には法定どおり割増賃金を支払い、賃金台帳や雇用契約書を適切に管理することが重要です。さらに、技能実習計画に沿った適正な受け入れ体制を維持することで、法令違反や行政上の指導を防ぎやすくなります。


就労ビザ(技術・人文知識・国際業務など)の場合

「技術・人文知識・国際業務」などの就労資格で働く外国人にも、最低賃金法が適用されます。また、「技術・人文知識・国際業務」では専門的・技術的な業務への従事に加え、日本人が同じ業務に従事する場合に受ける報酬と同等額以上であることが在留資格の基準として求められます。


さらに、「技術・人文知識・国際業務」では、上陸許可基準として、日本人が同じ業務に従事する場合に受ける報酬と同等額以上であることが求められます。給与を設定する際は、職務内容、責任、経験などが同程度の日本人従業員と比較し、合理的に説明できる水準にする必要があります。残業代や各種手当、賞与についても、就業規則や賃金規程に基づいて公平に運用することが適正な労務管理につながります。


留学生アルバイト(資格外活動)の場合

留学生がアルバイトをする場合も最低賃金法が適用されるため、日本人アルバイトと同様に地域別最低賃金以上の時給を支払わなければなりません。外国人留学生であることを理由に時給を低く設定することは認められず、深夜勤務や時間外労働には法定どおりの割増賃金が必要です。


一方、留学生は資格外活動許可を受けたうえで、原則として1週28時間以内で働く必要があります。教育機関の学則で定められた夏季・冬季休業などの長期休業期間中は、1日8時間以内まで就労できます。企業は時給だけでなく、複数の勤務先で働く時間も通算されることを踏まえて勤務時間を確認しなければなりません。許可の範囲を超える就労は本人の在留手続や企業側の責任に影響するため、在留カード等で許可内容を確認し、勤怠を適切に管理しましょう。



外国人労働者の給与設定で企業が注意すべきポイント

外国人労働者の給与設定では、最低賃金を守るだけでなく、在留資格ごとの待遇要件や割増賃金、社会保険・税金、雇用契約書の作成など、幅広い事項への対応が求められます。適切な労務管理は法令遵守だけでなく、安心して働ける職場づくりにもつながります。ここでは、企業が給与設定で注意すべきポイントについて解説します。


日本人と同等以上の待遇が求められるケース

外国人労働者の給与を決める際は、基本給だけでなく、各種手当や昇給、賞与などを含めた待遇全体を確認することが重要です。特に特定技能では、日本人と同等以上の報酬が求められるため、賃金規程や評価制度を統一し、客観的な基準で運用する必要があります。


また、住宅手当や通勤手当などの福利厚生についても、国籍だけを理由に外国人を不利に扱うことは認められません。一方、職務内容、責任、配置変更の範囲、支給要件などに違いがある場合は、客観的で合理的な基準に基づく待遇差かを確認する必要があります。採用後も待遇を定期的に点検し、制度変更時には雇用契約書や就業規則との整合性を確認しましょう。


最低賃金だけでなく残業代や深夜割増も適用される

給与管理では、基本給が最低賃金を満たしていても安心とはいえません。法定労働時間を超える時間外労働、法定休日の労働、午後10時から午前5時までの深夜労働が発生した場合は、それぞれ法定の割増率に基づいて賃金を計算し、適切に支払う必要があります。勤怠記録を正確に管理することも重要です。


さらに、固定残業代制度を採用している場合は、対象時間や金額、超過分の支払い方法を就業規則や雇用契約書へ明記しなければなりません。勤務実績と給与計算が一致しているか定期的に確認し、計算ミスや未払いを防ぐ体制を整えることで、労務トラブルの予防につながります。


社会保険・税金・控除を正しく理解する

外国人労働者を雇用する際は、給与額だけでなく、社会保険や税金、各種控除についても正しく理解する必要があります。一定の加入要件を満たす場合は、健康保険や厚生年金保険、雇用保険への加入義務が生じ、保険料は日本人と同様に給与から控除されます。


また、所得税では、日本国内に住所があるか、引き続き1年以上居所があるかなどにより居住者・非居住者を判定し、課税範囲や源泉徴収の方法が異なります。住民税は原則として、その年の1月1日に住所がある市区町村で前年所得を基に課税されます。扶養控除等の適用要件も含め、本人の状況を確認して正しく処理しなければなりません。社会保険や税務の手続きを事前に確認し、控除誤りや手続き漏れを防ぐ体制を整えましょう。


労働条件通知書・雇用契約書を適切に作成する

外国人労働者を採用する際は、給与額だけでなく、労働条件通知書や雇用契約書の内容も適切に整備することが重要です。労働基準法では、賃金や労働時間、休日、契約期間などの労働条件を明示することが義務付けられています。


外国人労働者には、賃金や労働時間などの主要な労働条件を書面等で明示し、本人が理解できる方法で説明することが重要です。必要に応じて母国語や理解しやすい言語の書面を用意し、基本給、各種手当、残業代の計算方法、控除項目を具体的に記載すると、認識の違いを防ぎやすくなります。契約内容を変更する場合は、労働者との合意や法令上必要な手続きを確認し、変更後の条件を書面等で明確にしましょう。



最低賃金違反になった場合の企業リスク


最低賃金違反は、差額賃金の支払いだけでなく、罰則や行政指導、外国人雇用への影響など、企業にさまざまなリスクをもたらします。違反を未然に防ぐためにも、法令を正しく理解し、適切な労務管理を行うことが重要です。ここでは、最低賃金違反になった場合の企業リスクについて解説します。


最低賃金との差額支払い義務

最低賃金を下回る賃金で雇用していたことが判明した場合は、不足していた金額を精算するだけでなく、原因を分析して再発防止策を講じることも重要です。最低賃金は毎年改定されるため、一度設定した給与をそのまま継続すると、知らないうちに基準を下回る可能性があります。


特に時給換算が必要な月給制や日給制では、割増賃金や各種手当の取り扱いを正しく理解したうえで確認を行う必要があります。定期的に賃金を点検し、法改正や最低賃金改定に合わせて給与体系を見直すことで、未払い賃金の発生を未然に防ぎやすくなります。


最低賃金法違反による罰則

地域別最低賃金を下回る賃金を支払った場合は、差額の支払いに加え、最低賃金法により50万円以下の罰金が科される可能性があります。特定最低賃金を下回っていても地域別最低賃金以上を支払っている場合は、労働基準法により30万円以下の罰金の対象となることがあります。また、労働基準監督署による調査や是正勧告を受け、改善対応が必要になる場合もあります。


さらに、外国人労働者を受け入れる企業では、法令遵守状況が在留資格制度の運用にも影響するため、コンプライアンス体制の整備が重要です。最低賃金の改定情報を毎年確認し、給与体系や勤怠管理、給与計算のチェック体制を継続的に見直すことで、違反の防止と企業の信頼維持につなげられます。


外国人雇用への影響や行政指導

外国人雇用では、賃金だけでなく、雇用契約や勤怠管理、支援体制なども含めて適正な運用が求められます。そのため、賃金に関する問題が発生すると、行政機関から受け入れ体制全体について確認や改善を求められる場合があります。


継続的な法令違反や不適切な労務管理は、企業の外国人採用計画にも影響を及ぼす可能性があります。制度改正や最低賃金改定に合わせて社内ルールを見直し、監理団体や登録支援機関、社会保険労務士などと連携しながら適切な雇用管理を継続することが重要です。



外国人労働者を適正な賃金で雇用しよう


外国人労働者にも、日本人と同様に最低賃金法が適用され、国籍を理由に賃金を低く設定することは認められていません。また、地域別最低賃金や特定最低賃金の確認に加え、在留資格ごとの要件や、日本人と同等以上の待遇が求められるケースについても理解しておくことが重要です。

さらに、残業代や深夜割増賃金、社会保険・税金、労働条件通知書や雇用契約書の整備など、適切な労務管理を徹底することで、法令違反や労務トラブルの防止につながります。外国人労働者が安心して働ける職場環境を整え、法令を遵守した適正な賃金で採用・雇用を進めましょう。



~弊社のサポート内容~

株式会社グローバークスでは、以下のサポートを通じて、特定技能者の受け入れとその後の定着を全面的に支援します。


●書類準備と手続き代行:ビザ申請や労働契約など、必要な手続きを迅速に行います。

●入国後の生活サポート:住宅の手配や生活面でのフォローを行い、特定技能者が日本の環境に早く馴染むようサポートします。

●定期的なフォローアップ:定期的に面談を実施し、特定技能者が安心して働けるようにサポートを続けます。

● 8カ国語対応:日本語、英語、中国語、ベトナム語、シンハラ語(スリランカ)、ビルマ語(ミャンマー)、タガログ語(フィリピン)、インドネシア語で対応いたします。


外国人労働者が日本で活躍できる環境づくりを目指し、人手不足の解消と企業の成長に向けて、心を込めてサポートさせていただきます。貴社のニーズに合わせた最適な人材のご紹介ができるよう、全力でお手伝いさせていただきます。

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